企業買収時のお金の流れと支払いタイミング

目次

企業買収の際には
誰が誰に対価を支払うのか

公認会計士 鍋田昌吾
監修:公認会計士 鍋田昌吾

1983年生まれ、静岡市出身。中央大学商学部会計学科卒業。2010年に公認会計士試験に合格し、2011年より有限責任あずさ監査法人へ入所

大手通信会社などの東証1部上場会社の監査業務に従事した後に、2016年に鍋田会計事務所を設立。現在は学校法人の監査業務の他、50社以上の中小企業の税務顧問を務めている。

企業の買収とは、一般的には買収する企業Aが買収される企業Bの株式の過半数を持つことです。これにより、企業Bの株主総会において決定権の多くを企業Aが保有することになるため、実質的に企業Aが経営権を握る状況になります。このような形式から、企業買収においては企業Aが株式の売買の対価を企業Bの株主に支払うのが、大まかなお金の流れです。

必要な対価を支払うタイミングとは

M&Aにおいて企業Aが企業Bを買収する際、企業Aが支払う対価は株式の対価以外にもいくつかあり、支払いのタイミングも異なります。こちらからは、支払う費用の詳細と支払いタイミングについて見ていきます。

買収手続きの着手時

企業Aが企業Bを買収する際には、M&A仲介業者などを間に立てるのが一般的です。このとき、仲介業者に仲介手数料を支払いますが、そのタイミングは買収手続きに着手する前に設定されていることが多いです。そして買収候補先を企業Bに決定した後に、仲介業者を通して何度かコンタクトを取り、買収の意向表明書を提出します。仲介手数料に関しては、このタイミングで発生することもあります。

そして双方の企業で基本合意契約が締結されたとき、企業Aは仲介業者に着手金を支払うのです。この着手金については、買収の成果額の何割かが設定されていますが、その割合は仲介業者によって違いがあります。仲介を依頼する際によく確認しておくのがいいでしょう。

買収の成立まで

企業Aが企業Bの間で買収の基本合意契約が締結されると、その買収対価を決定するために企業Bの企業価値を算出するデューデリジェンスが必要となります。この算出は税理士や司法書士が行い、買収が成立したときはもちろんのこと、計画が頓挫した場合にもそれぞれへの報酬が発生します。タイミングは、デューデリジェンスが実施された後です。

買収の成立後

上記で買収額が決定すれば、企業Aと企業Bは譲渡契約を締結し買収が成立します。このとき、企業Aは企業Bの株式の過半数を購入し、企業Bの元の株主に対価を支払います。このタイミングに関しては、譲渡契約に基づき双方の企業間で取り決めた内容に準ずるのが一般的です。多くは株式の譲渡と同じタイミングに設定されています。

そして買収の手続きが終了した後に、企業Aは仲介業者に成功報酬を支払います。これが、買収にかかる対価の最後の支払いです。この成功報酬についても成果額の何割かに設定されており、仲介業者や成果額によって異なります。また、仲介業者への成功報酬は、買収手続き終了後に直ちに支払うことが求められます。

まとめ

企業買収において必要な対価は買収額にとどまらず、M&A仲介業者に支払う仲介手数料(着手金・成功報酬)に加え、外部の専門家などに支払う報酬とさまざまです。また支払うタイミングもそれぞれにあるため、資金の流出については綿密に計画を立てておきましょう。

更新日:2020-08-17

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